聖域を撮る! - ザイオン国立公園 その1 -
Prologue
ザイオン国立公園 (Zion National Park) をご存知だろうか?
ちなみに僕はアメリカに来るまで、まっっっったく知らなかった。
アメリカの国立公園と言えば、グランドキャニオン。それくらいしか知識がありませんでした。
ザイオン国立公園はいわゆるグランドサークルの中に属する、絶景が連続の国立公園。
敷地はそれほど広くないものの、アメリカ人にはグランドキャニオンよりも人気があると言われるほどの有名な国立公園です。
ヘブライ語で”聖域”を意味するZionを冠した、歴史ある国立公園なのです。
ザイオン国立公園のベストな楽しみ方は、ずばりハイキングです!
Zion Canyonはわずか6マイルの舗装された道路しかなく、そこをシャトルバスが行き来しています。
自分たちの行ってみたいトレイルの出発点までシャトルバスで行き、絶景が連続のトレイルに挑む、というのが基本的な楽しみ方になります。
ザイオンの何がそんなにすごいのか。
それはこのブログを見ればわかります (ハードルを上げていくスタイル
ザイオン国立公園については3回くらいにわけて紹介していけたらなぁと思っています。
Episode
2018年7月。独立記念日の休みを含む形でグランドサークル旅行に出発しました。
まず最初に向かったのがこのザイオン国立公園。
お昼頃到着したのですが、すでに車で駐車場はいっぱい!
僕たちはこの日は公園内にあるキャンプグラウンドを予約していたので、そこに車を留めてシャトルバスに乗ることに。(キャンプにしといてよかったー!)
キャンプ場の裏にはVirgin Riverが流れ、非常に気持ちのいいキャンプ場です。
初日はザイオンで最も有名なナローズ (The Narrows)に向かいました。
The Narrowsは明確なゴールがなく、自分の体力や予定に合わせて楽しむことが可能です。
また、川の中がメインというユニークな特徴のあるトレイルになっており、ザイオン国立公園屈指の人気トレイルです。
シャトルバスでナローズのトレイルヘッドである、Temple of Sinawavaに向かいます。
https://www.nps.gov/zion/planyourvisit/maps.htm
ちょうど暖かい午後。入り口にはたくさんの人がいました。
ここから自分たちのペースで、このVirgin Riverを登っていきます!
このように切り立った断崖の間に走るVirgin Riverを楽しめるのが、ナローズの醍醐味。
とはいえ、トレイルに入ってすぐはまだまだ人がたくさんいますね。。良い写真を撮るのであればもう少し奥まで進みたいところです。
The Narrowsの奥のほうはより狭くなっており、光もあまり差さなくなってきます。
これがJunctionと言われる巨大な岩!この岩が三又に道を分けています。
僕らはより狭そうなほうへ。。
これがThe Narrowsの特徴をつかんだ写真だと思います!
切り立った絶壁の間をVirgin Riverが流れています。これはND filterを使って川を流してみました。
ここはWall Streetといって、The Narrowsの中でも有名なスポットの一つです。
まだまだ旅も始まったばかりだったので、今日はここまで。来た道を引き返します。
距離的にはたいして進んでいないのですが、水の中を歩いていかなければならないことから、Wall Streetまでの往復で三時間くらいかかってしまいました。
(あとで調べてみたら片道 4 kmくらいの距離です。)
Epilogue
ザイオン国立公園のThe Narrowsを紹介しました。
グランドサークルはモニュメントバレーやグランドキャニオンなどの壮大な岩が有名なのですが、ザイオンは打って変わって川と緑の美しさが加わる特徴的な国立公園です。
中でもThe Narrowsは川登りができるとあって、大変人気なトレイルです。
とはいえいくつか注意点があります。
1.水量には気を付けよう!
川登りのコースですから、水の量が多いときは閉鎖されることがあります。
雪解け水の多い春は閉鎖の可能性が高いですし、スコールのあった時も鉄砲水警報が出るようなので、Visitor Centerで当日の状況をきちんと確認してからチャレンジしてくださいね。
2.ウォーターシューズを履こう!
The Narrowの川底は結構でこぼこしていて、裸足ではまず登れません。水の流れが急なところもあるので、かかとのないサンダルもお勧めできません。
水にぬれてもよい靴を持っていきましょう。もしくは近場でレンタルできるところもあるようなので、リサーチしてから行ってみてください。
3.よい写真を撮るなら、Wall Streetを目指そう!
入り口付近は人が絶対に入ってきてしまいます。The Narrowsの絶景ポイントであるWall Streetをまず目指してみてはいかがでしょうか??
写真撮影の時にはND filterがあると、川も流せるし、動く人も消せるのでとても重宝しますよ!
それでは本日はこれで!
Instagramもやっています。
花畑を撮る!- カリーゾプレイン国定公園 -
Prologue
春は花が綺麗に咲き誇るシーズンですよね。
年の300日が晴れと言われるSouth Californiaですが、雨季に当たる今年の冬は毎日のように雨。
おかげといいますか、今年はWild Flowerの当たり年となりました。
日本ではひたち海浜公園のネモフィラなどが有名だと思いますが、アメリカのWild Flowerは誰も管理していないFieldに野草が花をつけるのです。
その規模感は衝撃を受けると思いますよ!
Episode
3月最後の土日。
Wild Flowerで有名なCarrizo Plain National Monument(カリーゾプレイン国定公園)が見頃だと入手したので、1泊2日のキャンプに向かいました。
車で5時間のドライブ。もはや定番ですね。
今回もキャンプ道具を積んで朝イチ出発。
Carrizo Plain National Monumentは知名度の低い国立公園ですが非常に広域に渡っています。
僕たちの見たいWild FlowerはVisitor Centerから見て北東に広がるTemblor Rangeに咲いているとのこと。
行き方としてはTemblor Rangeの北を走る、33号線、58号線を経由してGoodwin Education CenterというVistor Centerを目指します。
58号線の道沿いにすでにPhotogenicな景色が広がっていました。
Vistor Centerに向かって、見頃の場所の情報と、Campgroundに泊まれるか聞いてみます。
見頃の場所はやはりTemblor Rangeと、Vistor Center 前のField、Soda Lake周辺を紹介されました。
そしてCampgroundはFirst Come First Serve (早い者勝ち)で、コストは0。なんと無料です。
僕たちはKCL campgroundというcampsiteにテントを貼ることにしました。のどかな景色の広がるキャンプ場です。
テントを張ってから、ドライブに出発です。
まずはVisitor Center前に広がる花畑。
満開ですね!こんなに黄色に埋め尽くされる景色はみた頃がありません。
奥の方にちらっと見える山々がTemblor Rangeです。
次にSoda Lakeに行ってみました。
Soda Lakeを眺望する丘からの写真です。
その名の通り塩分濃度の高い湖で、手前が白くなっているのは塩です。
そしてダートロードを走ってTemblor Rangeに到着しました。
やはり丘に咲き誇る花は格別ですね。
立体感が生まれて、とても綺麗に見えます。
夕焼けも綺麗でした。
この日は早くに就寝。
翌朝早く起きて、日の出を見に行く事にしました。
campgroundの美しい景色を堪能している時間はありません。
朝のDaisy Fieldに行かなければ!
この日も天気に恵まれました。
この後はワイナリー巡りに繰り出して、Pismo Beachで最高のクラムチャウダーを食べたりしたのですが、それはまた別の機会に。
Epilogue
アメリカの広大なFieldに咲くWild Flowerはいかがでしたか??
カリフォルニアは年中暖かいので、日本のような美しい四季に恵まれません。例年はそれほど花が咲かないのですが、今年のように雨が多い冬ですと、春にSuper BloomというWild Flowerが一斉に花をつける現象が起きます。
日本からこれを狙って旅行される方は少ないかもしれませんが、もしチャンスに恵まれたらぜひCarrizo Plain National Monumentまで足を運んでください。
一生に一度は見たい景色が広がっている事間違いなしですよ!
Instagramもやっています。
秘境を撮る!- ハバスパイ旅行 反省編 -
Prologue
これまでの振り返りです。
ハバスパイの絶景いかがでしたか?
この世のものとは思えない絶景を楽しめる最高の場所です!僕は写真が趣味なのですが、写真をがっつりやらないアウトドア派の方もたくさん訪れる注目のスポットですよ。
毎年予約の形式が変わってしまったり、どんどん値段が高くなっていっています。
いまはアメリカ人が多く訪れていますが、そのうちヨーロッパやアジアからも人が押し寄せてくる人気観光地になっていくと思います。行きたいならできるだけ早く!計画されることをお勧めします。
この記事では僕たちの旅の反省を踏まえて、おすすめの時期や荷物など、考えていきたいと思います。
Episode
時期
僕たちは4/10-12という日程で向かいました。この時期のハバスパイの気温はおよそ最低気温5℃、最高気温25℃くらいの幅で考えておけばよいと思います。
水温は時期によらず18-20℃程度と言われています。
個人的な感想ですが4月は悪くない時期だと思いました。理由は以下の2つからです。
1. 暑すぎず、寒すぎず
トレッキングが比較的楽。夏場は40℃を超える暑さになることもあるので、トレッキングは体力との勝負になってしまいます。
また、寒すぎるとキャンプがかなりつらいものになってしまいますし、荷物も増えてしまいます。Beaver Fallに行く道のりは川を横断する必要があるため、寒すぎるよりは暖かい時期を選択したほうがよいでしょう。
2. 人があまり泳いでいない
写真の観点でいえば◎です。あの印象的な青いプールで泳ぎたいと考える人は多く、夏場はより一層の混雑が予想されます。特に人が泳いでいないタイミングを見つけて写真を撮るのはなかなかに忍耐が必要と思います。
写真的な観点で言えば、春は新緑の季節で滝以外の景色も心地よいものでした。
良くないと感じたのは以下です。
1. Hilltopの天候
トレイルのスタート地点にあたるHilltopはHavasupaiよりも標高が高く、4月上旬はほぼ確実に雪が残っており、最低気温は氷点下になることが多いシーズンです。そのため防寒具は必須の装備となるため嵩張る荷物が増えました。
結果として、4月は良かったですが、理想を言えば5月がベストだと思います。
気温も高く泳ぐのに不自由しないでしょうし、荷物も減らせます。日本のゴールデンウィークはハバスパイへのベストシーズンと言えるのではないでしょうか?
避けたほうが良いと思うのは12-2月。寒すぎてアウトドアを楽しめる環境ではないと思います。滝は常に流れていると思いますが、緑も元気をなくしている時期だと思うのでハバスパイの魅力をたっぷり堪能するのであればこの時期は外したほうが無難と思います。
また7-8月も外したほうが良いと思います。6月以降はかなりの混雑が見込まれるうえに、7-8月は突発的な雷雨やスコールがあります。15kmのトレイルも最高気温40℃近くなるため過酷な旅となるでしょう。
もちろん冬は混雑がなくなる時期であり、夏は泳ぐのに最適な時期でもあります。それぞれ善し悪しがあるのですが、僕たちの結論としては4-5月、もしくは10月が最も良い時期ではないかと思いました。
荷物
僕たちの中で最大の懸案材料だったのが荷物です。もしヘリで行く、キャンプしない、馬に担いでもらう等のオプションを活用されるのあれば別かもしれませんが。
最低気温5℃の中、寝なければならないということで防寒具にかなりの荷物を割きました。また3日分の食料も持っていく必要があるとするとかなりのスペースをそこに取られてしまいます。
結果として食料はもちろん大事ですが、Supai村に着いてしまえば簡単な食糧なら調達できます。
Havasu村にはスーパーがあり、そこで燃料も買えますし、スナックやラーメンなども買えます。アメリカの田舎のコンビニって感じです。
また、水も無料でキャンプグラウンドで汲めます。食料と水は最低限トレイルを乗り切れる分あれば十分なのです。
次に、最も驚いたことなのですが、バーナーの燃料はほぼ確実にタダでもらえます。どういうことかというと、キャンパーが余ったガスなどをキャンプグラウンドのレンジャーハウスに寄付しているのです。
キャンパーとしても帰りの荷物は軽くしたいですから置いていきたい。でもゴミとして出すのはマナー違反。ということで、次のキャンパーに譲り渡すスペースがあるわけです。
この中には寝袋やテントなども置いてあったりしますが数が少ないですし、最低限のライフラインは自分で持っていきましょう!
一方、僕たちが持って行き忘れたもので必要だったと思うものは、サンダル(もしくはウォーターシューズ)です。
これはBeaver Fallを目指すなら必要です。実は上記のレンジャーセンターにサンダルも置いてあったので、後半はそれをもらって履いていたんですけどね。
あとは飛行機モードにしていたのですがGPSを使いすぎたせいか携帯の充電が切れました。
ソーラー充電できる充電器が売られているようなので、これを持っていくと携帯をカメラとして使いたい人も安心だと思います。
最後に、キャンプグラウンド、ないしはロッジの予約確認票を印刷して持っていくことが大事です。
Hilltopに向かう途中、Supai村へ入る直前、ビレッジのCheck inの3か所で必要となりました。
というわけで以下の荷物が必要だと思います。
予約確認票、テント、寝袋、マットレス、カイロ、ハンモック、防寒具、水着、ランタン、ライト、バーナー、ガス、食料、水、日焼け止め、虫よけ、カメラ、レンズ、三脚、サンダル、ソーラー充電器
食料はトレイルを乗り切る分と本当に食べたいものだけ持っていけばよいと思います。
そういえばHavasupaiをネットで調べていると浮き輪の写真がよく出てくるのですが、2019年から浮き輪が禁止になったという記事を目にしました。浮き輪はおいていきましょう。
テントの場所
テントは自由に好きなところに張っていいのですが、キャンプグラウンドはかなり広いので場所に困ることはないと思います。
着いてすぐの場所に張れば、Havasu Fallが近く、水汲み場も近い。奥に張ればMooney Fallが近く、人が少ない。
結果的に僕たちは真ん中のトイレの近くの川に囲まれたスペースにテントを張りました。川のせせらぎが心地良いスペースでしたがが、もう少し水汲み場が近いほうが楽だったかなとも思います。
キャンプグラウンド全体を通じて川沿いにあるため、どこにテントを張っても川が近くにあります。雨が降っているときは鉄砲水の危険性があるので、注意書きやアナウンスはきちんと聞きましょう。
日程
僕たちは2泊3日で回ったのですが、Havasupaiは頑張れば2泊3日で主要なところは回れます。
ただし余裕はないので、3泊4日あれば1日のんびり過ごすことができたりすると思います。
例えば日中は天然のプールでのんびりしたい、細いトレイルにもチャレンジしてみたいという方は3泊4日の方が余裕をもって楽しめると思います。
3日も風呂なしなんて考えられない!という人は2泊3日で頑張るのが良いと思いました。
また、朝は日が昇るまえくらいに出発して、午前中にHavasu村に到着するのが理想です。帰りも同様で日が昇る前(4:00くらい)に出発して、10時にはHilltopにいるような感じだと体力的に安心です。
Epilogue
長々と文章ばかり恐縮ですが、最近 (2019年) Havasupaiに行かれた人が少ないのか、まとまった情報源がなかったので何かの参考になれば幸いです。
アメリカの観光地はどこもアジア人が多くなってきた昨今ですが、Havasupaiはほとんどアジア系の人は見ませんでした。まだアジアにおける知名度は低いのでしょう。
Havasupaiはこれまでの出会った景色とは全く違う景色に出会えます。まだまだ知る人ぞ知る絶景、道のりは簡単ではありませんが、ぜひトライしていただけたらと思います!
秘境を撮る!- ハバスパイ旅行 3日目 -
Prologue
2日目の振り返りです。
Havasu Fallと並んで有名なMooney FallとBeaver Fallに圧倒され、大満足な一行。
初日の疲れもだいぶ取れ、お昼はハンモックで昼寝に興じるなどHavasupaiを満喫しました。
翌日は、キャンプグラウンドとHavasu村の間にある2つの滝を楽しんで、そのまま帰路につく予定です
Episode
予定より早く旅を終える。
みなさんはそんな経験はあるでしょうか??今回僕たちは翌日に別の予定があったので2泊でHavasupaiをあとにすることにしました。
もともと2泊3日を希望していたのですが、2019年のキャンプグラウンドの予約は3泊4日のみという縛りがありました。なのでこの旅程は想定内でした。
後ろ髪をひかれる思いで、朝9時、キャンプグラウンドとHavasu Fallを出発します。
キャンプグラウンドとビレッジの間の2マイルにはFifty foot Fallと、Little Navajo Fallがあります。今日はこれを写真に収めるのが最大の目的です。
かつてはNavajo Fallという大きな滝があったようなのですが、2008年の洪水で地形が変化してしまい、Navajo Fallのあった場所は水が枯渇した状態になっています。
その代わりFifty foot FallとLittle Navajo Fallという2つの滝が生まれました。
まずはキャンプに近い側にあるLittle Navajo Fall。十分すぎるほどきれいな滝ですよね。
Havasu Fallを見た後なので感覚がマヒしてしまっていますが、マイナスイオンたっぷりの癒しの滝です。
こちらがトレイルからちょっと奥に行ったところにある、Fifty foot Fallです。
横に広い滝で全貌が入り切っていませんが、これまた高さはないものの美しい滝です。僕たちは朝早くに行ったのですが、お昼くらいのほうが太陽の光が差し込んできれいに見えるんだろうなーと思いました。
僕がこれらの滝よりむしろきれいだと思ったのはこの2つの間にある、この川。
下の方に見えるのがLittle Navajo Fallです。
程よくダムができていて、水浴びには最適に見えます。夏場はこの天然のプールで泳げたら最高なんだろうなー!
名残惜しくも桃源郷に別れを告げ、過酷な登りのトレイルに挑みます。
僕たちは9時に出発しましたが、夏にチャレンジする方はもっと朝早く、もしくは夕方に出発してください。
トレイルの後半は全く日影がなくなるので、お昼近いと体力の消耗が早いです。
帰りはこまめに水分補給とエネルギーチャージをして、6時間の行程を登り切りました。ほとんどフラットな道なのですが、最後のスイッチバックはかなり過酷でした。。
Hilltopから帰る途中、またも雹に見舞われました。
Grand Canyonの春はまだまだ遅いようです。
Epilogue
3日目はほとんど帰り道ということで写真少な目となってしまいました。
次回は今回の旅の経験を踏まえて、どういった装備で行けばいいか?何時に出発すればいいか?キャンプグラウンドには何があるのか??などについて書いていきたいと思います。
ちょっと内容の薄い今回のブログなので、どういった設定で写真を撮って、どの設定で現像しているか、最後に書いておきたいと思います。
僕が使っているレンズはFA31 mmを主に使用しており、今回の旅ではPL filterとND64 fliterの組み合わせで滝を撮りました。
設定はF値は割と適当で、F8-14の間になるように、シャッタースピードが1秒前後になるように調整して撮影しています。三脚必須です。
現像はLightroomで行っているのですが、今回はこのような設定で現像しています。
(もちろん写真によって異なるので、例を挙げます)
Pentaxのカメラで撮影したRawデータをLightroomに読み込むと、実際に撮影したものよりだいぶ色彩の薄いものになってしまうので、僕は思い切って色々変えています。
(僕のLightroomが古いからかもしれません。最近のLightroomではPentax用にアップデートされており、色彩も鮮やかという情報も見ます)
Before Afterなどは、今後もし現像に関しての細かい設定を解説する記事を書ければ題材にしていきたいと思います。今回は色鮮やかな滝の写真にするには、という観点で参考にしていただければと思います。
こちらの過去記事もぜひ見てみてください。
秘境を撮る!- ハバスパイ旅行 2日目 -
Prologue
1日目の振り返りです。
直前の天気予報やトレイルヘッドの悪天候に怯えながらもなんとかたどり着いた桃源郷、ハバスパイ(Havasupai)。
最も有名なHavasu Fallに心癒されたものの、睡眠不足と長時間ハイクの代償か夜7時には就寝してしまいました。
翌日は残りの滝を巡る旅に出発します。
Episode
朝6時、目覚め。
疲れ切っていたため体が硬まってしまっています。
夜の気温は確かに下がってはいましたが、それでも10度前後と思われます。恐れていたような寒さにはならず一安心。
ハバスパイは峡谷の合間にできた楽園のため、空が狭く太陽の光がなかなか差し込みませんが、近くに川が流れているからか気候としては安定しているようです。
この川がしばしば洪水を引き起こすので注意が必要です。そもそもこの川が大地を削ってこの楽園ができたことを考えると、川のエネルギーとはすさまじいですよね。
今日はキャンプグラウンドからMooney FallとBeaver Fallを目指します。
距離としては片道2マイル。たいしたことはないだろうと高をくくっていましたがこれが予想外にハードな道のりでした。
まずキャンプグラウンドをすぐ行ったところにあります、Mooney Fall。
こんな非現実的な滝がキャンプグラウンドのすぐ横にあるという衝撃。
そしてこの滝は落差が60mもあり、これからここを下るのですが、いわゆる鎖場。滝のしぶきによって地面が滑りやすくなっているうえに、鎖とはしごで降りていかなければいけません。
絶対に両手はフリーにして、注意深く下って行ってください。
まだ午前9時ころなので太陽が当たっていないのですが、カメラ的には明暗差があまりないので写真は撮りやすい環境です。
この日はまだ寒かったので泳いでいる人はいませんでした。それもカメラ的にはラッキーでしたね。
ここからBeaver Fallを目指します。Hualapai HilltopからMooneyFallまではきちんと手の入ったトレイルという感じですが、Mooney FallからBeaver Fallまではきちんと整備されていません。
もちろん人が通った後があるので迷うことはほとんどないのですが、予想外のことがありました。
川を渡る必要があるのです。しかも結構太ももくらいまではがっつり水につかります。
もし冬だったらと思うと萎えてしまいますね。4月でも結構冷たかったですから。しかも僕たちはWater Shoesを持ってきていなかったので、初めは裸足で横断していましたが、こういった場所が3, 4か所あるのでもう靴を脱いだり履いたりも面倒になり、登山靴のまま川を渡っていました。
道中とてもきれいな景色を見ながら進むことができます。
普通にフォトジェニックです。こんな景色がずっと続くので、途中から撮影しなくなっていきますが。
ハバスパイの水には豊富にカルシウムとマグネシウムが含まれているらしく、これが二酸化炭素と混じることで炭酸カルシウムとなります。炭酸カルシウムはチョークなどと同様の成分で、水に溶けているとターコイズブルーに、凝固するとこのような天然のダムが形成されるのだとか。
Beaver Fallの直前でインディアンにPermissionを見せろと言われ、どこまで行くのかと聞かれたのでBeaver Fallまで、と答えます。
少し話をしていると、このままColorado Riverまで降りていく人もいるとのこと。Colorado Riverまではさらに10マイルほど下る必要があるBackcountryになります。僕らはそこまでの体力が残っていないのでBeaver Fallを楽しむことに。
これまでの荘厳な滝とは少し違う滝が現れました。広いPoolがあり、まるで“泳ぎにおいでよ”と言っているようです。
滝壺は若干深くなっていますが、それ以外のところはふとももくらいまでの深さで気持ちいい!トレイルで体があったまっていたことや、日も高くなり日光が入っていたので気持ちよく楽しめました。
帰りはまた2マイル上り。行きとは違って迷うことなく進めば1.5時間程度で戻ってこれます。
帰り際、またMooney Fallsに出会えました。Mooney fallsにも光が差し込んで朝とはまた違った趣の滝になっていますね!
足元が水浸しだったので構わず水に入ってこの写真。
みなさんもBest angleを探してみてください。
キャンプグラウンドに戻ってきて、ハンモックで一休み。
そのあとはまたHavasu Fallに向かい写真を楽しみました。
1日目おおよそどの角度が素晴らしいかわかっていたので、そこを集中的に撮影しました。
風向きにもよるかもしれませんが、滝に向かって左側が飛沫の影響が少なくとても楽しめましたよ!
Epilogue
Beaver Fallまで行く計画を立てているなら、絶対にWater Shoesかサンダルを持って行ってください!
水の中は石もごろごろしていますし、安全のためにもはだしは控えたほうが良いと思います。
みなさん滝の写真を撮るときの設定ってどれくらいにしていますか??
僕は2-4秒にしていたのですが、今回は人はぶれないように、滝は流れるようにということでバランスをとって0.6-1秒くらいで撮影しました。
それでもきちんと滝の流れが写せていて新たな発見となりました。
3日目は残りの2つの滝と、帰りのトレイルについて書きたいと思います。
こちらも参考にしてください。
秘境を撮る!- ハバスパイ旅行 1日目 -
Prologue
ハバスパイについて知ったのはInstagramを通じてです。
絶景写真のページをフォローしているとたびたび上がってくるこの世のものとは思えない美しい景色。
ぜひ行きたい!と思いつつも、予約の困難さ、16kmというロングハイクに恐れをなしていました。
しかし幸運にもキャンプグラウンドの予約にも成功!それまでにホワイトサンズや、モニュメントバレーでのキャンプ経験を積んで、アウトドアにも少し自信がついてきました。
念入りに天気予報や、最近行った人の様子をSNSで確認。いざ秘境へと向かったのでした。
Episode
ストームが来ている。
そんな情報を入手した4/8月曜日。我々の出発予定日は4/9の夜。
僕たちが住んでいるサンディエゴは穏やかな陽気が続いていてあまり気にしていなかったのですが、North CaliforniaからArizonaにかけては猛烈な風に見舞われるとのこと。
ストームの後は気温も一気に下がるとの情報が出ていたので、AccuweatherというサイトでHavasupaiの気温を調べると最低気温32℉(0℃)。。
いきなり出鼻をくじかれる&不安に駆られる我々ですが、ストーム自体は4/9の深夜にはほとんど通り過ぎることを知って少し安心。0℃に耐えられる寝袋やカイロを急きょ購入して旅に向かいました。
Hualapai Hilltopまでは車で8時間半。最寄りのKingmanで前泊することもちらっと考えたのですが、何を思ったかドライブのあと直接ハイキングすることを選択。
前にも言ったかもしれませんが、僕たちは交互に運転して、運転しないときは寝るのが安定のスタイルなので、車の中で十分寝れるのではないかと考えてしまいました。
結果として何とかなったのですが、皆さんには前泊をお勧めします。
4/9の夜9時にサンディエゴを出発し、交互に運転してKingmanを目指します。Kingmanに到着したのは4/10の3時半頃。
Kingmanでガソリンを補充し、少し仮眠をとって、5時過ぎに出発。Kingmanからも2時間半の道のりです。
すると道中、まさかの雹が。車についている気温計は35Fを示しています。およそ1-2℃しかない状況です。
写真では分かりにくいかもしれませんが、リムの頂上にはまだ雪が少し積もっているような状況でした。サンディエゴはサーフィンができるような陽気だったので、かなりの驚きです。
朝8時。雹が止み、気温が少し高くなってきたタイミングでハイキング開始です。
登山とは逆で、ハバスパイへは行きが下り、帰りが上りになっています。かかる時間の予想はおよそ4時間。もくもくと歩きます。
Supai村へは荷物の輸送に馬を使うことができます。トレイルを頻繁に馬が通過していきます。
ただの通過点。17キロの荷物を担いだ苦行の途中ではあるのですが、見える景色は絶景そのもの。こんな景色はアリゾナでなければ味わえないでしょう。
村までもう少しか、というところで、Supai村の人が立っており、キャンプの予約画面を印刷したものを見せました。
村までもう少し!その情報だけが、残りの数キロを歩くエネルギーになっていました。
これがHavasu creek。普通の川とは色が違います。何とか力を振り絞ってSupai村へ。
到着。ついにやったのだ、という安堵と、腰と肩にかなりの痛みを感じます。Visitor OfficeでCheck In手続きを済ませます。
キャンプグラウンドまでは村から2 mile、およそ3 km。それまでに3つの滝があり、キャンプグラウンドのすぐ手前にHavasu Fallがあるとのこと。
これまで15km近い道のりを歩いてきたんだ。残り3 kmなんてどうってことない。
そう言い聞かせますが、時間は昼の12時。リムよりも標高もだいぶ下がり気温が上がってきたからか、次の一歩が出なくなってきます。
妻からも顔色がよくないから休もうといわれた矢先、現れました。
これは感動的です。
ついにやったんだという達成感と、ゴールにふさわしい絶景。もう2度と歩きたくないしんどい道のりでしたが、この感動を味わうためには歩くしかありません。きっとヘリコプターで行ったのでは味わえない感動だっただろうと思います。
とはいえ、15kgオーバーの荷物を担いでの写真撮影は無理があるので、まずキャンプグラウンドでテントを降ろします。
我々のテントはクリークに挟まれたところに決定。ハバスパイのキャンプグラウンドはFirstcome – First serve(早い者勝ち)となっているため、空いているよさそうなスペースに自由にテントを張ることができます。
テントも張って身軽になったところで再度Havasu Fallへ。今度はいろんなところから写真を撮ります。
レンズは広角レンズがあればいいですが、31mmで問題ありませんでした。IPhoneのカメラは28mmの画角と言われているので、その程度をカバーするレンズがあれば問題ないでしょう。
15mmのレンズでもよい写真が撮れますが、周りの人が入ってきてしまいますし、近づくにもしぶきが凄くて難しいです。
この日はまだ明るいうちに晩御飯を食べ、泥のように眠ってしまいました。
Epilogue
かなりハードな旅程にもかかわらず、前日入りしない選択をしてしまったため体力的につらい1日目となってしまいました。
何とか出来たのは僕の体力があったからではなく、4月、かつ平年より低い気温のために体力の消耗が抑えられたからだと思います。つまり運です。
なので、ぜひ体調や体力のことを最優先に考えてトライしてみてください!
きついハイキングの後のHavasu Fallは心が震えるご褒美になると思います。
ちなみにキャンプグラウンドの情報ですが、渓谷になっており木々が生い茂っているため、光が当たる時間はかなり限られます。その代わりといっては何ですが、障害物が多い分、風の影響は受けにくいように思いました。
トイレも十分な数が用意されており、水の楽園というだけあって、飲み水も簡単に確保できます。(もちろん川の水ではなく、飲み水を流してくれています)。
こちらも合わせてどうぞ。
秘境を撮る!- ハバスパイ旅行 準備編 -
Prologue
陸の孤島。これを地で行く土地がアメリカにまだ残されています。
それこそが今回の旅の目的地、ハバスパイ(Havasupai)。
今回の記事では2019年4月にハバスパイに行ってきましたので、まずはその準備について書きたいと思います。
ハバスパイは準備編、1日目、2日目、3日目、反省編の5つに分けて書こうかなと思っています。
Episode
基本情報
見どころ
ハバスパイの見どころは何と言っても冒頭の美しい滝 –Havasu Falls。この滝だけでなく全部で5つの滝があること、独特の美しい青と緑をたたえる川、グランドキャニオンの赤土、といったここでしか見られない景観が楽しめます。
Havasupaiはインディアンの言葉です。Haは水、Vasuは青と緑、Paiは人々を意味しています。
場所
ハバスパイの位置はここ。
グランドキャニオンのはずれにある、インディアン居住区です。
といっても観光客が集うグランドキャニオンのサウスリムからは車で300km以上離れています。
最寄りの町はKingmanもしくはSeligman。そこから2時間以上のドライブでHualapai Hilltopというトレイルのスタート地点にたどり着けます。
そう、ここはスタート地点。この場所から10 mile(16km)離れたところにあるSupai村のCampgroundにこの美しい滝が待っているのです!
行き方
行き方は主に2種類。Hilltopからヘリを使うか、歩くか。今回僕たちは歩いたので、ヘリを使いたい方はこちらのサイトの内容を確認してください。
https://waterfallsofthegrandcanyon.com/havasu-falls/havasupai-helicopters/
宿泊
宿泊方法としてはSupai村にあるロッジに泊まる、もしくはキャンプ。僕たちはキャンプ用具全部担いで歩いて向かいました。
ロッジに泊まりたい方はこちらのサイトをご確認ください。
http://www.theofficialhavasupaitribe.com/Havasupai-Lodge/havasupai-lodge.html
*2020年のロッジの予約が、2019年6月1日に始まるようです!
キャンプの仕方(2019年版)はこのブログで書いていきます。
予約
予約はこちらのサイトからできます、が、2019年の予約はすべて終了しているのではないかと思います。
https://www.havasupaireservations.com/
2019年のキャンプの予約は2/1のアリゾナ時間8:00 amに一斉受付が始まり、こちらのサイトから予約しました。
しかしながらアクセスが集中して全く先に進めず。僕はブラウザを3つ立ち上げて(Safari, Chrome, Firefox)、運よくFirefoxが予約画面まで進んでくれました。
ハバスパイはSNSの影響からか、ここ最近注目されてきており、かつ宿泊のキャパシティが限られていることからかなり厳密にコントロールされています。
お値段
2019年のキャンプは、平日が$100 / night, 休日が$125 / night。かつ3泊4日限定です。普通のキャンプと考えるとかなり高いですよね。
それでもサーバーが追い付かないレベルでのアクセスが集中するのですから、近年どれだけ注目を集めているかが予想できるというものです。
天気
こちらに、月別の気温分布を記載します。(米国のサイトから引用しているので℃ではなく°F表記となっています)
参考:https://www.shedreamsofalpine.com/blog/your-complete-guide-to-hiking-havasu-falls-trail
我々は4月半ばに行きましたので、予想としては夜は5 - 10℃、昼は20-25度くらいと考えられます。
実際それくらいだったかなーと思います。川で泳ぐには肌寒いですが、泳いでいる人は普通にいました。
装備
これが一番の問題です。なぜなら我々は歩いて16km を往復、そして荷物を担ぐという選択をしたからです。
最低気温の予想は5℃とすると、妻と僕の寝袋、睡眠用のマットレス、断熱シート、さらに防寒具が必須と思われました。
テントは友人から3人用の小型テントをレンタル。
服装としては、厚手のパーカー、トレッキングウェア上下、ヒートテック上下、タオル、水着。
そして忘れてはならないカメラと三脚。今回は単焦点2つ(Irix 15mmとFA 31mm)のみ持っていくことにしました。
その他には料理用の小型バーナー、ガス、調理器具、小型ランタン、ライト、カイロ、そして大量のフリーズドライ食品。
僕は70Lのバックパック、妻は60Lのバックパックにこれらを折半して持っていくことにしました。
体重計に乗ってみたのですが、僕の荷物は17kgほどに。ネットで調べてみると15kgまでに収める人が多いようなので、それを目安にしました。
反省編で、これらに加えて持って行ったほうが良かったものなどまとめますので、そちらを最終版と考えてください。
今回の記事はあくまで僕たちが持って行ったもの、に関して記載しています。
参考文献
参考になる情報はネット上にたくさん落ちています。最近行った人のブログやYoutubeもとても参考になります。
しかしハバスパイ近辺は確実にネットがつながりませんので、書籍としてハバスパイについて書かれているものを持っておくことは、現地での情報収集に役立つかと思います。
僕はこの書籍のKindle版を購入しました。とても参考になりましたよ。
https://www.amazon.com/dp/B07118CN85/ref=nav_timeline_asin?_encoding=UTF8&psc=1
Epilogue
今回の準備編では、ハバスパイへの予備知識と準備について主に書いたので写真が少なくなってしまっています。ごめんなさい。
次からできるだけ写真を盛り込んでいきます!これからこの秘境に旅立つ人たちの参考になりますよう、祈っています。
オーロラを撮る!- イエローナイフ旅行2日目 -
Prologue
1日目の振り返りです。
ほぼ丸一日かかったフライトのあと、鮮やかなオーロラに恵まれました!
オーロラ撮影の設定も頭に入れつつ、1日目は朝4時にご就寝。心地よい満足度の中、泥のように眠ったのでした。
Episode
朝10時半、起床。
旅に来て、こんなに朝を気にしなくてよい日があったでしょうか?ホントは朝日もきれいなんでしょうが、今回の旅の目的はオーロラですからね。オーロラのために体力を温存しておくことも大事なミッションです。
今日はまず、イエローナイフで評判のカフェに朝昼兼用のご飯を食べに行きました。
英語だとBrunchといいます。BreakfastとLunchを重ねた用語だと思いますが、日本でも王様のブランチという番組がありましたよね。意味を知ったときにあーあれかー!と思いました。
イエローナイフは小さな町なのですが、The Fat Fox というカフェが一番と評判らしいです。確かに結構たくさんの人でにぎわっていました。(注:2019年現在、閉店しているようです)
いい雰囲気ですよね。コーヒーもとてもおいしくいただきました。僕は風景写真以外ほとんど撮らないので、こういうところにカメラを持ち込まないですし、撮り忘れてしまうんですが今回はアップします。
午後からは犬ぞり体験です。これも大塚さん経由で予約していただきました。担当者はカナダローカルの方なので、英語が少し使えたほうが良いと思います。
夫婦そろって犬が好き。
なので犬に引っ張ってもらうってなんか悪いなと思いつつ、楽しかったです。おすすめ。正直たいしたことないだろうと思ってましたが楽しかったし、貴重な体験でした。
そんなこんなでまたオーロラの時間がやってきます。
今日は昨日とは違うスポットに少しずつ場所を変えながらオーロラを鑑賞します。おそらく雲の動きやオーロラの出る角度から大塚さんが独自に判断しているんだろうなと思いますが、さすがの感覚ですよね。
この日は少し雲が多かったことと、オーロラにも昨日ほどのパワーがありませんでしたが、昨日よりも大きく広がるようなオーロラになりました。
様々な表情があっていいですよね。昨日よりも写真撮影に手慣れてきた僕たちは、自分たちが入って写真を撮ってみました。
ライトで少し照らしています。露光時間は4秒に対し、ライトで照らしているのは0.5秒ほど。
時間が経つにつれてだんたんと雲が広がってきてしまったのでこの日のオーロラ観賞はこれでおしまい。こんな日もあります。こんな日とか言ってますがめちゃくちゃオーロラ見れてますけどね。
Epilogue
オーロラと人を同時に撮るにはコツがいります。
人を撮ってあげるなら、自分がライトを操作できるので問題ないですが、自分が入りたいときは人にお願いしないといけません。ライトは強力なものより少し分散するようなもの(安いライト)が望ましいです。
オーロラ撮影で最も難しいのはセオリーがないことだと思いました。星撮影のように超広角で30秒、F2.8、ISO3200というように決め打ちするのではなく、その日のオーロラの強さ、動きの速さに応じて設定を変更してください。
とはいえ、基準になるのはF2.8 – 3.5、4 – 8秒、ISO1600-3200くらいになると思います。この範囲内でベストな設定を模索してみてください。
そして犬はかわいい。
オーロラを撮る! - イエローナイフ旅行1日目 -
Prologue
オーロラ。
見たくなってしまったんです。
オーロラは米国圏ではNorthern Lightsという名前の方が有名です。カナダやアラスカなどの極地にほど近い場所で見ることができます。
カリフォルニアからだとめちゃくちゃ遠くて、正直日本から行っても距離的にそんな変わらないんじゃないかとすら思えますが、2018年3月に行ってきました。
アメリカ人のカメラ好きにとってもオーロラは憧れの対象のようですが、日本人ほどの人気はないらしいです。なんでも打率が悪すぎるからとか(せっかく行っても見れないことがあるところにお金をねん出したくない)。気持ちはわかります。
でも僕は晴れ男+ラッキーピープルを自負しているので、そんなものは怖くありません。なんとかなる。
イエローナイフ(Yellowknife)はカナダの中でも北寄りに位置しています。
なぜ3月に行ったかというと、気温と夜の長さとの関係からです。
イエローナイフは冬の平均最低気温は-30C近くになります。ずっと外にいるのも厳しい環境ですし、カメラが耐えきれるか自信がありませんでした。
(名誉のために言っておきますが、PENTAX K-1は耐寒にも優れており-10℃程度は余裕です。)
また、北極に近いため夏場は夜が極端に短くなります。夏至の時期には夜が4時間程度しかないなんてことも。そうすると必然的にオーロラを見れるチャンスは限られてしまいます。
初めてのオーロラチャレンジ。寒すぎるのもしんどい。でも見れないのはもっとしんどいということで、僕たちは雪解け前、3月、4月に日程を絞り、色々なバランスを考えて3月中旬に3泊4日で行くことにしました。
Episode
すでに記事を10以上書いてきましたが、日記にする中ではこれが初めてのフライト旅行です。
いろいろと事前に準備する必要があったので、今回の日記では事前準備について少し書かせてください。
僕たちはネットでいろいろと調べた結果、こちらのナヌックというツアー会社さんに申し込むことにしました。
ティーピーというテントでくつろげるオーロラビレッジさんがよく検索でヒットしてくるのですが、僕はちょっとユニークなものが好きという性格もありますし、オーロラを見るために車で移動しその日その日のベストなスポットに連れて行ってもらえるというスタイルにもとても魅かれました。
そして一番の決め手は、オーナーの大塚さんは非常にカメラに詳しく、上記のHPのギャラリーにある写真も素晴らしかったのでオーロラを撮るならこのツアーでしょ!ということで、こちらにお世話になることにしました。
ちなみに大塚さんはツアー参加者とオーロラの写真も撮ってくれるので、自分は写真撮影したいけど、オーロラと一緒に写真に収まりたい!という人にもおすすめのツアーです。
価格は夫婦で1260カナダドル+Tax。この中に空港送迎と3日間のオーロラツアーに宿泊代込。
それにフライト代として2人往復で1400 USDほどかかりました。大人ですね。大人のための旅行です。
さて、当日はサンディエゴ空港からサンフランシスコ空港で乗り換え、カルガリー空港で乗り換え、イエローナイフ、という旅路です。
乗り換えって嫌いなんですよね。好きな人いないと思いますけど。一回下りたりしなきゃいけない面倒くささよりも、一つでも遅れるとそのあとの飛行機に乗れないんじゃないかという不安感がいつも気を重くさせます。荷物が紛失するんじゃないかという不安がその次にきますね。
今回もサンフランシスコ空港で飛行機の遅延が発生。1時間だったはずの乗り継ぎ時間が3時間に。カルガリー空港で余裕のあるスケジュールだったためまだ何とかなりそうではありますが、それでもなんとなく落ち着きません。ただでさえカツカツのスケジュールなのですから。
適宜、大塚さんにも連絡をしつつ、なんとか滑り込みでイエローナイフ行きのフライトに乗れました。
到着してこぢんまりとしたロビーで荷物が出てくるのを待ちます。
第一印象はとにかく日本人が多い!観光客としても多いですし、ツアーを催行している日本人も多いですね。
アメリカの観光地では中国系やインド系の多さが目立っていましたが、こんなに日本人が多い観光地は初めて驚きでした。日本から来られる方も特にストレスなく過ごせるのではないかなと思います。
飛行機が到着したのは夜8時頃だったのですが、3月中旬はまだ明るかったです。でも9時には日が沈んで、10時からツアーが始まります。
ホテルに着く前に大塚さんが渡してくれた防寒具に身を包んでいると、車でホテルまで迎えに来てくれます。至れり尽くせり。
車で走っていると、もうオーロラが出ていますよ!との一言が。
うーんどれだー?と思っていると、遠くにある雲のようなものがオーロラらしい。パッと見は白いのですが、確かに少し光っているようにも見えます。
今日の撮影スポット(凍った湖の上)に到着して、すぐにオーロラと思われる方角にカメラを向けて撮影を開始します。
ほんとにオーロラだ!写真に撮ると緑が強く出ますね。大塚さんいわく、ホワイトバランスは太陽光にしないほうがいいよと言っていました。黄色が強く出すぎるとのこと。
ただ僕は最終的にLightroomで色温度を変えるのであまり気にしていませんでしたが、現像であまり変化をつけないという人は意識してもいいかもしれません。
まだまだBreak upという状態ではなく安定しているので露光時間は長くてもOKです。そのうちオーロラが動いてきます。
オーロラの線が細くなると、強い緑だった部分が紫になったり青っぽくなったり。変化していきます。肉眼ではあまり見えないという人もいるかと思いますが、この日は空がクリアだったこともあって色の変化もわかりました。写真のほうが変化は明らかですが。
初日からこんなにオーロラが見えていいんですか??
いいんです!!
長時間フライトなんてなんのその。夢中で写真を撮りまくります。最初はカメラの設定が安定していなかったのですが、慣れてくると楽しくて仕方がありません。
この日は本当に当たり日で、次から次へとオーロラがやってきます!説明不要のオーロラの写真を連投します。
気づけばもう3時。4時間もオーロラ鑑賞に明け暮れていました。
防寒具があれば個人的にはそれほど寒さを感じない気温でした。長旅で疲れている方々は車で休憩している人もいましたが、カメラを持っている人はほとんど外に出ていたと思います。
いずれにしても大満足の1日目がこのように過ぎていったのでした。
Epilogue
初日からオーロラが見れてしまいました!動いていないときのオーロラは発光する雲って感じですが、Break upの動きは本当に神秘的でした。
カメラの設定ですが、星撮影ほど長くしなくていいのではないかと思います。
8秒露光を基本に、短くしたりするというスタンスでいいのではないかと。20秒も露光してしまうと、オーロラの動きについていけなくなります。
レンズは広角であればあるほどいいです。今回の写真は全て15mmで撮影しました。
翌日は犬ぞり体験をしたり、近くのカフェでランチをしたりしたので、たまにはそういう普通の雰囲気の写真をアップしつつ、オーロラ2日目の写真をアップしていきたいと思います。
化石の森を撮る!- セドナ旅行 3日目 -
Prologue
2日目の振り返りです。
“私のセドナ”を見つけるべく、早朝のカセドラルロックからスタート。大満足の日の出
、Hidden Spotから見たカセドラルロック。隠れ家を見つけた高揚感。Tetsu一行はすでにかなり満たされていました。
貴重な休みをセドナでのんびりしてもいいが、どこか足を延ばせる良いスポットはないか?
Google map片手に調べていると、ありました。
全く知らない国立公園が。
その名は化石の森国立公園。
ほう、化石の森?なんという中二的な響きじゃないか?小さいころは化石にあこがれてたんだよ。きっと恐竜の化石かなんかが森のように生い茂っているんだろう?
まったく何が何だかわからない、がきっといいに違いない!ここに行ってカリフォルニアに帰る、それが3日目のミッションとなったのでした。
Episode
化石の森国立公園。
みなさんはいったい何を想像するでしょうか?
答えは英語にすると簡単にわかります。というか日本語訳に問題があるように感じるのですが。。
化石の森国立公園は英語でPetrified Forest National Park。Petrifyは石化。ハリーポッターの魔法でも出てきますよね?なので直訳すると“石化した森国立公園”が正しいと思うのです。響きは化石の森のほうがかっこいいですが。
化石の森国立公園には、珪化木(けいかぼく)と呼ばれる鉱物となった木がゴロゴロと転がっていることから名付けられ、また国立公園に認定されました。なぜ木が鉱物になったかというと、倒木の上に土砂が蓄積し、膨大な年月をかけて地層からの圧力をかけられると、もともと木の構成要素であった炭素、酸素、水素に、地下水に含まれる二酸化ケイ素が流入し、次第に置き換わっていきます。二酸化ケイ素は析出すると石英、透明度の高いものは水晶と呼ばれます。つまり希少価値が高いんですね。
そんなものがゴロゴロ転がっている化石の森国立公園、盗難とかあったりしないの?と思いますよね?実際に年間12トン前後もの珪化木が盗まれているようです。実際に目の当たりにするととても美しく、魔がさす気持ちもわからないではないですが、この遺跡の魅力が失われてしまうのはとても悲しいですね。
と、この公園の説明をさらっとしたところで、化石の森国立公園の魅力は珪化木だけではないんです。化石の森国立公園は敷地こそほかの国立公園に比べて狭いものの、前半はペインテッドデザート(Painted Desert)というカラフルな地層が鮮やかなエリアとなっており、後半に珪化木が転がるPetrified Forestが広がっています。
いきなりこれですよ。
化石の森国立公園とかいいながら、化石じゃないところでやられました。すごいです。いい景色。この景色はまだインスタとかでもあまり知られていないのではないかなと思います。
どこから撮っても絵になります。
ブルーメサと言われる青い地層もあります。トレイルも整備されていて下に降りていけるのですがおすすめです。地球とは思えない景色がそこにはあります。
そしてお待ちかねの化石の森。
ホントに水晶のようになっていますね!めちゃくちゃ硬くて、そして光っています。こんなレア鉱物がその辺に触れるようにゴロゴロしているなんて。。
無防備。
こりゃあ悪い人取っていきますわ。僕は撮るだけにしておきます。
なんていうんですかね。どうしてこの国立公園が有名じゃないのかなって思います。有名じゃないほうが盗難被害も少ないし、いいこと多いのかもしれないですけど。
僕はこの国立公園には、今までの生活から想像できないものがたくさん詰まっているような気がしました。珪化木自体は日本にもあるみたいですが、存在すら知りませんでしたし、たくさん勉強になりました。
スケールはグランドキャニオンなどの国立公園が圧倒していると思いますが、自然界の神秘に触れたい方はぜひお越しください。
Epilogue
化石の森国立公園について、ご紹介しました。いかがでしたか?
日本のサイトではまだまだ無名、かつアメリカ人の中でも知名度の低い国立公園です。ですが、だからこその良さもあるなと思いましたし、行く価値はあります。セドナやグランドキャニオンのようなメジャーな観光地からは離れているので少し足を延ばしにくいと思いますが、ぜひこの景色を見てみてください。
セドナ編はこれにて終了となります。お読みいただきありがとうございました。