オーロラを撮る! - イエローナイフ旅行1日目 -
Prologue
オーロラ。
見たくなってしまったんです。
オーロラは米国圏ではNorthern Lightsという名前の方が有名です。カナダやアラスカなどの極地にほど近い場所で見ることができます。
カリフォルニアからだとめちゃくちゃ遠くて、正直日本から行っても距離的にそんな変わらないんじゃないかとすら思えますが、2018年3月に行ってきました。
アメリカ人のカメラ好きにとってもオーロラは憧れの対象のようですが、日本人ほどの人気はないらしいです。なんでも打率が悪すぎるからとか(せっかく行っても見れないことがあるところにお金をねん出したくない)。気持ちはわかります。
でも僕は晴れ男+ラッキーピープルを自負しているので、そんなものは怖くありません。なんとかなる。
イエローナイフ(Yellowknife)はカナダの中でも北寄りに位置しています。
なぜ3月に行ったかというと、気温と夜の長さとの関係からです。
イエローナイフは冬の平均最低気温は-30C近くになります。ずっと外にいるのも厳しい環境ですし、カメラが耐えきれるか自信がありませんでした。
(名誉のために言っておきますが、PENTAX K-1は耐寒にも優れており-10℃程度は余裕です。)
また、北極に近いため夏場は夜が極端に短くなります。夏至の時期には夜が4時間程度しかないなんてことも。そうすると必然的にオーロラを見れるチャンスは限られてしまいます。
初めてのオーロラチャレンジ。寒すぎるのもしんどい。でも見れないのはもっとしんどいということで、僕たちは雪解け前、3月、4月に日程を絞り、色々なバランスを考えて3月中旬に3泊4日で行くことにしました。
Episode
すでに記事を10以上書いてきましたが、日記にする中ではこれが初めてのフライト旅行です。
いろいろと事前に準備する必要があったので、今回の日記では事前準備について少し書かせてください。
僕たちはネットでいろいろと調べた結果、こちらのナヌックというツアー会社さんに申し込むことにしました。
ティーピーというテントでくつろげるオーロラビレッジさんがよく検索でヒットしてくるのですが、僕はちょっとユニークなものが好きという性格もありますし、オーロラを見るために車で移動しその日その日のベストなスポットに連れて行ってもらえるというスタイルにもとても魅かれました。
そして一番の決め手は、オーナーの大塚さんは非常にカメラに詳しく、上記のHPのギャラリーにある写真も素晴らしかったのでオーロラを撮るならこのツアーでしょ!ということで、こちらにお世話になることにしました。
ちなみに大塚さんはツアー参加者とオーロラの写真も撮ってくれるので、自分は写真撮影したいけど、オーロラと一緒に写真に収まりたい!という人にもおすすめのツアーです。
価格は夫婦で1260カナダドル+Tax。この中に空港送迎と3日間のオーロラツアーに宿泊代込。
それにフライト代として2人往復で1400 USDほどかかりました。大人ですね。大人のための旅行です。
さて、当日はサンディエゴ空港からサンフランシスコ空港で乗り換え、カルガリー空港で乗り換え、イエローナイフ、という旅路です。
乗り換えって嫌いなんですよね。好きな人いないと思いますけど。一回下りたりしなきゃいけない面倒くささよりも、一つでも遅れるとそのあとの飛行機に乗れないんじゃないかという不安感がいつも気を重くさせます。荷物が紛失するんじゃないかという不安がその次にきますね。
今回もサンフランシスコ空港で飛行機の遅延が発生。1時間だったはずの乗り継ぎ時間が3時間に。カルガリー空港で余裕のあるスケジュールだったためまだ何とかなりそうではありますが、それでもなんとなく落ち着きません。ただでさえカツカツのスケジュールなのですから。
適宜、大塚さんにも連絡をしつつ、なんとか滑り込みでイエローナイフ行きのフライトに乗れました。
到着してこぢんまりとしたロビーで荷物が出てくるのを待ちます。
第一印象はとにかく日本人が多い!観光客としても多いですし、ツアーを催行している日本人も多いですね。
アメリカの観光地では中国系やインド系の多さが目立っていましたが、こんなに日本人が多い観光地は初めて驚きでした。日本から来られる方も特にストレスなく過ごせるのではないかなと思います。
飛行機が到着したのは夜8時頃だったのですが、3月中旬はまだ明るかったです。でも9時には日が沈んで、10時からツアーが始まります。
ホテルに着く前に大塚さんが渡してくれた防寒具に身を包んでいると、車でホテルまで迎えに来てくれます。至れり尽くせり。
車で走っていると、もうオーロラが出ていますよ!との一言が。
うーんどれだー?と思っていると、遠くにある雲のようなものがオーロラらしい。パッと見は白いのですが、確かに少し光っているようにも見えます。
今日の撮影スポット(凍った湖の上)に到着して、すぐにオーロラと思われる方角にカメラを向けて撮影を開始します。
ほんとにオーロラだ!写真に撮ると緑が強く出ますね。大塚さんいわく、ホワイトバランスは太陽光にしないほうがいいよと言っていました。黄色が強く出すぎるとのこと。
ただ僕は最終的にLightroomで色温度を変えるのであまり気にしていませんでしたが、現像であまり変化をつけないという人は意識してもいいかもしれません。
まだまだBreak upという状態ではなく安定しているので露光時間は長くてもOKです。そのうちオーロラが動いてきます。
オーロラの線が細くなると、強い緑だった部分が紫になったり青っぽくなったり。変化していきます。肉眼ではあまり見えないという人もいるかと思いますが、この日は空がクリアだったこともあって色の変化もわかりました。写真のほうが変化は明らかですが。
初日からこんなにオーロラが見えていいんですか??
いいんです!!
長時間フライトなんてなんのその。夢中で写真を撮りまくります。最初はカメラの設定が安定していなかったのですが、慣れてくると楽しくて仕方がありません。
この日は本当に当たり日で、次から次へとオーロラがやってきます!説明不要のオーロラの写真を連投します。
気づけばもう3時。4時間もオーロラ鑑賞に明け暮れていました。
防寒具があれば個人的にはそれほど寒さを感じない気温でした。長旅で疲れている方々は車で休憩している人もいましたが、カメラを持っている人はほとんど外に出ていたと思います。
いずれにしても大満足の1日目がこのように過ぎていったのでした。
Epilogue
初日からオーロラが見れてしまいました!動いていないときのオーロラは発光する雲って感じですが、Break upの動きは本当に神秘的でした。
カメラの設定ですが、星撮影ほど長くしなくていいのではないかと思います。
8秒露光を基本に、短くしたりするというスタンスでいいのではないかと。20秒も露光してしまうと、オーロラの動きについていけなくなります。
レンズは広角であればあるほどいいです。今回の写真は全て15mmで撮影しました。
翌日は犬ぞり体験をしたり、近くのカフェでランチをしたりしたので、たまにはそういう普通の雰囲気の写真をアップしつつ、オーロラ2日目の写真をアップしていきたいと思います。